2010年3月31日水曜日

日本から持ってきたもの④

④ おろし金

これは はっきり言って 無駄足だった
だって どこでも買えるのだもの!

むしろ無いのは すり鉢
すり鉢 欲しいー 大きいのと小さいのが欲しい

もとい
なぜおろし金を持ってきたか
しばしば 体調を崩しそうになる時
特効薬は 大根おろしと 梅醤生姜番茶
すりおろす作業は必須なのである

私が 台湾なら暮らせる!と思った理由は
台湾の鍋料理屋では 大根おろしが取り放題なのを発見したからだ
だけど そう度々鍋を つつきに行っては お財布の方がもたないので
大根おろしが自分で出来るように と思ってもってきたのだった

台湾では大根が手に入りやすいか?
心配御無用!
台湾料理にも大根を使ったものがたくさんあるのだ

一番有名なのは羅葡餅(ルオボーピン:大根餅)
すりおろした(ここで気づくべきでした)大根ともち米の粉を混ぜて蒸して 仕上げに焼いたもの
台湾風おでん(台湾はおでん屋さんが多い)にも柔らかく炊いた大根

そして最近のお気に入りが 羅葡糸糸餅(ルオボーシーピン:「糸糸」で一文字です)


マッチ棒くらいの太さに細切りした大根と葱のみじん切りに
軽く塩を振って なじませた後
それを厚さ5ミリの小麦粉の生地で包み上げ
直径10センチ 厚さ2,3センチの円盤型に整えて
たっぷり油を引いた鉄板で
こんがりと揚げるように焼くのである

一枚75円(日本円)
一個でおなかいっぱい 大満足
晴れた日は 近所の公園のベンチに座って日向ぼっこしながら
もしもお金が無くなったら
一日一個 一ヶ月間食べ続ければ生きていけるかも とか
くだらないこと考えつつ 羅葡糸糸餅を 頬張るのだ

むむむ 話がどんどん逸れてきたぞ
とにもかくにも
煮てよし 焼いてよし おろしてよし
台湾では大根に困ることは無いのである

ちなみに大根は中国語で 羅葡(ルオーボー) といいます
漢字で大根と書いても通じませんよ
お間違えなく!

2010年3月28日日曜日

筍とアジと南勢角

台北の南方
MRT南勢角駅のそばに
大きな 昔ながらの市場がある

台北の街も 今では どんどん垢抜けて
古い町並みや通りは 次々と
西洋近代的で無機質な風景に塗り替えられているなか
いまだに庶民の台所として 活気を失わないエネルギーに満ちあふれた そこには
これまで行った どの市場 スーパーマーケットより
安くて 新鮮な野菜とお魚とお肉がある

青菜は一束30円(日本円)
大きなブロッコリー4個60円
採りたて筍ふたつ120円
まるまるしたサバ2尾300円
基隆で引き上げたばかりの新鮮なアジ2尾150円

ここは楽園ですか
こんなに安くって いいのですか
なんか おかしくないですか ああ ああ

久しぶりに食べたアジの塩焼きは
ホントにホントに美味しかった

筍は
若竹汁と
筍ご飯にした

買い物が終わって
道端に座ってタバコをふかす友人と話す
「ここに来ると なんかエネルギーを どっと持ってかれる感じ」
「でも 同時にもらう感じもあるね」
「体の中をエネルギーがどんどん流れて 入れ替わっていくの」
「そうそう そんな感じ」

もし 体の中に悪い気がたまったら ここに来たらいい
悪いものは ぜーんぶ全部 吸い取られて
財布の中身が軽くなったころには
新しいエネルギーと 新鮮な食べ物だけが残るのだ
台北のエネルギースポット 南勢角なのだ

2010年3月18日木曜日

孔雀餅乾 原味

餅乾(ぴんがん)とはクッキーのこと

スナック菓子は 日頃そんなに頻繁に食べないが
誘われれば ありがたく頂く
友人と持ち寄ってお茶するときなんかは 買ったりする
大抵の場合 孔雀餅乾で 間違いはない
しかも 赤いパッケージのプレーン(原味)が好い

食感は 生地3:空気7
サクサク というより スカスカ
ただ これが他のクッキーと違うのは
卵の風味が ものすごーく 濃ゆいのだ

生地の軽さと 卵の風味の コントラスト

初めて食べたとき 軽く衝撃を受けてしまった
「めちゃくちゃ気に入った」 と言ったら
「じゃあ全部食べていいよ」 と言われ
ホントに全部食べきってしまった

周りの台湾人に 「孔雀餅乾が好き」 と言うと
とても嬉しそうに「だよねーっ」と 返ってくる

スナック菓子の美味しいメーカーは「義美」だと思っているが
(比較的添加物も少なく 素朴な味が多い)
でも 孔雀餅乾は 私の中で 特別なポジションにつけているのである

台湾土産には孔雀餅乾
「原味」一筋 浮気はだめよ
アイスクリームのお供にも最高なのだ

2010年3月14日日曜日

モグ MOGU 蘑菇

蘑菇(もぐ)
中国語で きのこ

エリンギ まいたけ しいたけ シメジ いろんな 蘑菇(きのこ)を
オリーブオイルかバターで軽くソテーして 塩コショウして
白い皿に たんまりのっけて ガーリックトーストつけて 炭酸水も一緒に
リビングのテーブルにドンッと置いて
大きなフォークと 麻のナプキン片手に
窓からの光の中 ゆらゆら ゆれる湯気をかきわけて
はふはふ いっぱい 頬張って もぐもぐ もぐもぐする
そんな図が この言葉を聞くと 思い浮かぶ
(あと中華料理編も2つあるんですけど長くなるので省略:I LOVE きのこ)

蘑菇 MOGU という雑誌がある
台湾で特別な人気のあるデザイン事務所Boodayが発行する雑誌
日本で言うなら アルネや暮らしの手帖という感じで
そこには 台湾の日々の生活の中で埋もれている
ささやかで 小さな宝物たちが 愛情たっぷりに綴られている

Boodayの人たちと出会ったのは2年ほど前
彼らの作る雑誌 プロダクト 空間は
「私たちの暮らしている台湾って 好い所がたくさんあるんだよ」と おしえてくれる
彼らの考えや感覚に 新たな発見があったり 共感したり
とにかく大好きな人たちなのだ

先日台東に行ったのは 実は
Boodayの新作Tシャツの写真撮影に誘われて
彼らの見つけた台東の好い所をたくさん見ることが出来た
こっそり私も たくさんすばらしい発見をしてきた
台東の思い出は 台湾でみつけた宝物のひとつ
Boodayの皆さんホントにありがとう
(撮影の様子)


台湾に来たら
お土産屋さんもいいけど
Booday shopは間違いなく特別なものがあります
Tシャツもオーガニックコットンだしね
おすすめですよー
(ちなみに福岡市のDECOで雑誌MOGUを扱ってます)

お礼状のつもりが 宣伝になってます

MOGUで思い出したけど
台北市の和平東路沿いにある
素食天地(ベジタリアンバイキングレストラン)の
まいたけのから揚げが 一番のお気に入りなのです
台湾バジルも一緒に揚げてあるの
好香(はおしゃん)ね!

2010年3月10日水曜日

自転車をいただく

ようやく 昨日自転車が手に入った

知り合いの彼女が乗らなくなっていた自転車を譲ってもらったのだ
ありがとう!!
黒のシンプルな折りたたみ自転車だ
好看!(はおかん!かっこいいね!)
サイズもぴったりだ

さっそく中山から迪化街へ買い物に足を伸ばす
ビュンビュン飛ばすバイクとバスとタクシーに混じって
ひょーろりひょろひょろ ははは あぶないあぶない ひえーっ
久しぶりの自転車はやっぱり楽しい
自転車の程良い速度と目線の高さが
新しい台北の街を見せてくれる

でもね自転車 ものすごく盗まれやすいのですって
心配だから新しく鍵も買いました
いつかマスクも買わなくちゃ
台北の排気ガスっていったら もお すさまじいんだから
いつか自転車かついで電車に乗って遠出しよう
楽しみでたまらない
ふふふ

2010年3月9日火曜日

台東③ おのぼりさんはのぼるもの

台東で泊めていただいた
TomさんMimiさん夫妻のお家は
木造二階建ての機能的で遊び心のある所で
そして緩やかな傾斜の一枚屋根がある
庭のテラスには屋根の上に登れるようにハシゴもある

そう
旅のルールその③とにかく登る である

朝は 歯磨きしながらストレッチして
   椰子の木の向こうに見える海を眺める
昼は 孔雀クッキー(後日紹介)と西瓜とボンゴレスパゲッティをつまみに
   台湾ビールを飲んでごろごろ日向ぼっこ
夜は 遠くに聞こえる波音を聞きながら
   夜空の星をいつまでも眺める

あの屋根の上で暮らせというなら 喜んで暮らしましょう
ちなみにTomさんは最近ツリーハウスを作る計画があるらしい
ほほぅ まさにトムソーヤですね(親父ギャク申し訳ない)
いいな いいな

そういえば 屋根の上でたくさんのツバメたちと出会った
今の時期は台湾に来てるんだな
日本の店の軒先から巣立った子ツバメたちは
今どこに居るのだろう
おーい 元気にやってるかい
私は元気だよ

2010年3月8日月曜日

過年 子犬の変

「2月14日の新月は新しい始まりです」
星占いの一文
のん気に構えていたら大変なことが起こった

2月14日に日付けが変わった約1時間後
同居人Sが帰ってきたのだ

子犬を一匹連れて

驚いて(呆れて)ものも言えない私と同居人Kに向かって
Sは言う
「帰る途中、寄った店に捨て犬が居てさ
 私が『来るか?』と訊いたらこの子は近寄ってきたんだ。
 もう、かわいくてさ。だから連れて帰ってきた。
 でも、私はあんまり縁を感じないんだな。
 君たちも縁がないと思うなら元のところに返してくるよ。」

なんなんだ なんなんだ その理屈は!!!

旧正月で店も病院も5日間は開かないだろう
今晩から数日 寒い日が続くのだそうだ
生後2ヶ月足らずの小さな身体を震わせているこの子を
いまさら返すことなど出来る筈がないじゃないか・・・

Kは苦笑して言う
「台湾の洗礼を受けたね。
 覚悟しな。これがここの『普通』だからね。」

紆余曲折あって
経済的にも 時間的にも 精神的にも
私がこの子を幸せにできるのか
悩んで 話し合って 結局 私が筆頭飼い主ということになった

子犬は「はつめ(初芽)」と名付けられた

うちに来てから三週間
初芽は すくすくと 育っている

ひょっとすると もう少し この国に長居せねばいけないのかもしれません
私 いつか祖国に帰れるのでせうか

ああ ああ!(「るきさん」'92.10.29より)

台東② 糖廠珈琲屋

台東縣 東河郷 都蘭(どぅーらん) というところに
糖廠(たんちゃん)咖啡屋というカフェがある
少し昔まで製糖工場だった場所を
今は カフェや雑貨店や木工のアトリエなどに使っている

もしも台東に住めるなら
糖廠咖啡屋から歩いて(または自転車で)5分くらいのところに住みたいと思う
そして最低週に5回
ここで看板犬たちと日差しを避けながら
コーヒーを飲んで昼下がりの時間を過ごすのだ
暑くてどうにもならないときは
頭がキーンって痛くなるほど アイスクリームを頬張ろう
夜にはライブを聞きにきて ビールでも飲みながら
心を音楽にゆらゆら踊らして楽しむ

ふと 見回せば
特別な顔立ちと 只者でない濃密なオーラをまとった人たち
彼らは原住民の歌手や木工職人なんだよ と教えてもらう
音楽 芸術 歴史
ここには台東に住む人々のアイデンティティが詰まっているようだ
だけどまったく閉鎖的でない 押し付けがましくもない
とても自然に彼らは彼らである
探していた台湾の一面を ここで見れたような気がした

P.S. 台湾で先日大きな地震がありましたが
台北は ほとんど影響もなく
私の生活も いつもどおりで全然大丈夫です。
心配してくださって ありがとうございます。
連絡遅れましてごめんなさい。