2010年9月20日月曜日

宮保の落花生

台湾料理の濃い濃い味で 私が好きなのは
三杯(さんぺい)と宮保(ごんばお)である

三杯は お酒 醤油 砂糖 塩の濃い味で
海老 または 鶏肉 または イカ 蟹などの主材料を
ニンニク 生姜 玉葱 九層塔(台湾バジル)と一緒に
油たっぷりで強火で炒める料理法である

宮保は お酒 醤油 塩 の これまた 濃い味
前述の主材料を
ニンニク 赤唐辛子 落花生 わけぎ と一緒に
強火で炒める

宮保は私にとって難解な料理である
味が難解なのではない
宮保のなかの落花生が難解なのである
明らかに量が多すぎると思うのだ

私が考える料理の材料構成としては
主材料に重点を置くのが普通だ
だから主材料が たとえば海老なら
副材料は 多くても海老の二分の一程度の量が適当だろう

もちろん例外はあるだろう でも 主は主 副は副
私のこの原則を 宮保は裏切る
主材料の2倍近く落花生を加えてあるのだ
というか もう 落花生の中に主材料が埋もれる感じ

この大量の落花生を誰が食べきれよう?
まして台湾のお箸は先が太く
落花生などの小さいものを摘む作業には多大な集中力を要する
その上 ニンニクと赤唐辛子も 薬味の領域を超えて もはや尋常な量ではない
これだけ入れる意味はあるのか?
難解だ 難解だ

昔から「落花生を食べ過ぎると鼻血が出るよ」と注意されたものだ
同時に「食べ物は極力食べ残さないこと」とも言われて育ってきた
適当な対応が分からぬまま 毎回宮保の落花生は大量に残される

どーすればっ
どーすればっ

けれど毎回三杯と宮保を頼んでしまう
だって美味しいんだもん
これを浪費というのだろうか
あぁっ

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